DQ11のトロフィーをコンプリートしました。
最終的なプレイ時間は120時間くらいでした。

という事で、「システム」「ストーリー」の二つの視点に分けて、レビューというか感想を書いてみようと思います。
まずは、システム編。

 

■グラフィックは最高

PS4版は今さら語らずとも、スクリーンショットなりプロモーション映像なりを見れば素晴らしいのは分かると思います。
プレイして思ったのは、「2D版も悪くないぞ?」という事です。
というのも、正直発売前のスクリーンショットを見る限りイマイチな印象を持っていたので。

いざ進めてみると、2D版のグラフィックもなかなか上手くまとまっていて見ごたえのあるマップが多かったです。
特に絵画世界なんかは、3D版よりも2D版の方が怪しげな雰囲気が出ていて好きですね。

2dkaiga.png

ただ、2D版のモンスターが動かない事だけはやはり残念でした。
3D版を削ってでも動かしてほしかったというのが正直なところですね。
PS4の最先端バージョンと、3DSの2Dレトロバージョンの二極化で十分だった気がします。

 

■従来のシステムを守った戦闘

FF15に代表されるように、グラフィックがリアルになるにつれリアルタイム性の高いシステムを採用するようになるタイトルが増えてきました。
が、ドラクエはPS4になって映像がリアルになっても、伝統のターン製を貫きました。
それに関しては正解だと思います。
ドラクエにはそれが望まれていますし、ターン製にはターン製の面白さがあります。

技術の向上によって実写と見間違う程のポリゴン描写が可能になっても、ドット絵というカテゴリーが無くなりはしないように、リアルタイムな戦闘が可能になっても、ターン製のバトルというものは一つのカテゴリーとして残り続けると思います。
それでいてここまでストレートなターン制RPGというのはしばらく無かった事もあって、逆に新鮮な気持ちになりました。

ただ一点だけ疑問があります。
3DS版は完全に従来のドラクエと同様のシステムですが、PS4版のみ少し特殊で、ターンの開始時に全員分のコマンドを入力するのでなく、行動の順番が来たタイミングでコマンドを入力するシステムになっています。
最新のタイミングで状況を判断して行動を選択できるので便利ではありますが、個人的には、3DSや従来のドラクエと同様に、ターン開始時に全員分のコマンドを入力する仕様でよかったと思います。

 

■良いアクセントになっている連携攻撃

前述の通りターン制なので、良くも悪くも淡々としている印象がどうしても強くなる戦闘ですが、新しく実装された連携攻撃が良いアクセントになっています。
効果も強力で、エフェクト・演出も派手。
連携と言っても行動順を消費するのは一人分だけですし、MP消費も無いので割と気軽に、どんどん使っていけます。

特筆すべきはやはりその演出(特にPS4)
従来のドラクエでは、7までは味方キャラが表示されていなかった事もあり、強力な呪文や特技であっても単純にエフェクト主体の演出でしたが、PS4版の連携攻撃は各キャラクターが主体となります。

4ninrenkei.png
やはり魅力的なパーティーメンバーが活き活きと動き回って敵を攻撃する演出は見ていて楽しいですよね。

 

■ゲーム上の意味は無い、けど遊びの幅を広げる要素

PS4版では、戦闘中にキャラを自由に操作して動かす事ができます。
とはいえ、敵の攻撃を避けられるわけでもないですし、特別意味はありません。

それだけで鬼の首を取ったように指摘する批判したいだけの残念な人もいますが、こういう遊び心は重要だと思うんです。

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて_20170729155224
戦闘中自由に動けると、例えば気になったモンスターをどアップで眺めたり撮影したり、仲間の攻撃を好きな角度で鑑賞できたりと、遊びの幅が広がります

ジャンプなんかもそうですね。
基本的にゲームを進める上でジャンプを求められる場面はほぼ無かったように思いますが、ジャンプでちょっとしたモノや段差に上れるだけで感覚的な自由度は相当変わってきますよね。

 

■相当下がった難易度

賛否ある点だと思いますが、過去のドラクエに比べて、難易度は相当下がりました
顕著なのがダンジョン探索等の継戦難易度。
過去のシリーズに比べてHPとMPの回復方法が豊富です。

特にMPは、過去作では回復手段が限られていて、MPを回復できるアイテムは貴重品でした。
今回はMP回復効果のあるアクセサリーが豊富だったり、武器による回復効果、パッシブスキルによる回復効果等もあり、MP切れになりにくくなっています。
レベルアップするとHP・MPが全回復する仕様に変更されているのも非常に大きい。
更にはフィールドやダンジョンの要所要所でたき火や女神像が設置してあり、そこで回復やセーブが可能となっています。

過去作と比べて非常に親切になりました。

 

■ボウガンアドベンチャー、時渡りの迷宮

PS4版だけの要素としてボウガンアドベンチャー、3DSだけの要素として時渡りの迷宮があります。
これはどちらもイマイチ楽しめませんでした。

まずボウガンアドベンチャーですが、各マップからマトを探すだけなのでイマイチ面白さに繋がっていないと思います。
私は結局、クリア後にトロフィーの為に攻略サイトを見ながら探して回ったので、完全に作業となってしまいました。

時渡りの迷宮は、過去作のマップに行けるというのは非常に面白い試みで、実際過去のマップに行ってクエストを受ける事自体は非常に楽しめたんですが、その為の石版を集めに時渡りの迷宮に潜るのがあまり楽しくない
ヨッチ族を使い捨てながら進む前提のバランスなので、どんどんキャラが倒れていなくなりますが、私の住んでいるのが地方な為か、あまりすれ違い通信も盛り上がっておらず、なかなか補充が面倒です。
過去のマップに行けるのが非常に楽しいだけに、時渡りの迷宮自体がもう少し面白ければ、まだモチベーションも沸くのですが…

 

■「ピンクの吹出し」はちょっとした発明

昔の、例えばSFC時代のRPGは、「次に何をすればよいか」のガイドなんてものはありませんでした。
なので「次はどこに行けばいいんだ!」「誰に話しかければいいんだ!」と迷う事も少なからずあったと思います。
逆に最近のゲームは、特に海外のオープンワールド系RPGから普及したように思いますが、次に話しかけるべきキャラクターにガイドが表示されたり、地図上に向かうべき方向が表示されたりして、とても便利になりました。

しかし、便利なのは間違い無いのですが、ともすればガイドの示す方向に向かい、指定された人物に話しかけるだけの、いわゆる作業的なプレイになってしまいかねないという欠点も孕んでいます。

昔のゲームのように全くガイドが無いのも不便。
かといってあまり親切に、明確に、逐一次の目的地、目的の人物を指定するのも「能動的な冒険」感を大切にしたいドラクエにおいてはそれもどうなのかと、堀井さんは考えました(たぶん)。
そして出した一つの答えが、ドラクエ10におけるピンクの吹出しなのです(たぶん)

このシステムが従来のガイドと一線を画すところは、ピンクの吹出しを持つ人物はあくまで「ストーリーを進める為の情報を知っている人」なのであって、ストーリーを進める為の人物それ自体ではないという点です。
話しかけると「○○さんが~~の方へ行ったけどどうしたんだろう?」という具合に、重要な人物がいそうな場所をほのめかす程度。
もちろん、次の目的地を知っていれば話しかける必要もありません。

つまり、あくまで「町の人と話す事で情報を得て次の目的地を知る」という従来のドラクエのプロセスをそのまま引き継いでいるわけです。

なので、形式としてはどちらかと言うとMOTHER2の「ヒント屋」なんかに近いかもしれません。
ただ、「ヒント屋」はある意味「開発者からプレイヤーへ」という意味合いが大きくてメタ的な印象を持つのに対して、ドラクエ11のピンクの吹出しはあくまでそのキャラクターの知り得る情報を教えてくれるというものなので、前述のスタンスを崩すことなく詰まり防止の役割を果たします。

ちょっとした事ですが、便利になりすぎると諸刃の剣になりえるガイドシステムに対してドラクエが出した一つの答えのように思いました。

 

■BGMはちょっと残念

今作では、すぎやまこういち御大が約30曲の音楽を新たに書き下ろしたと言っていました。
近年の大作RPGともなれば、曲数で100を超えるのはザラなので、これはかなり少ないと思います。
それもそのはず、今作では過去作のBGMがふんだんに使用されています。

そのコンセプトに関しては、文句はありません。
特に、熱いシーンで真ムドー戦のBGMが流れた時なんかはかなりテンションが上がりました。
問題は、新規BGMの方です。

勿論主観的な部分なので、人それぞれだとは思いますが、個人的に今回の新規BGMにおいては耳に残る、心に残るような音楽がほぼ皆無でした。
確かに、すぎやま御大も「ゲームの音楽は何度も繰り返し聴くので、単純に耳に残るBGMよりも飽きにくいスルメのようなBGMを」みたいな趣旨の事を仰っていましたし、それは正しいと思います。
しかし、フィールドや雑魚戦のBGMはそれでいいとしても、何度も繰り返し前提ではない、熱いイベントのシーンやボス戦などのBGMは耳に残るBGMがあってもいいんじゃないかと。

4のジプシーダンス、6の真ムドー戦、8、9のラスボス戦や10のボス戦なんかは特に耳や心に残る音楽として人気がありますが、今回はラスボス戦ですらイマイチ耳に残らない感じだったので、少し残念でした。

 

■というわけで結論

ドラクエは9が携帯機+マルチ寄り、10がMMOと変わった方向性が続き、正当進化版のドラクエとしては8以来、実に13年ぶりなんだそうです。

ドラクエに限らず、ここまで正統派かつ最先端のタイトルはずっと無かったので、新鮮さと懐かしさがあり、それでいて安心感があり…そんな感じです。
マイナスの点もありましたが、なんだかんだメチャクチャハマって、一気にトロコンまでプレイしました。

システム関連に関しては、こんな感じで。

広告